〔ミックス15〕合唱のミックス

合唱をミックスする際、ソロよりも気を付けないといけないことが多くなります。普段のミックスとは勝手が違うのでちょっと大変です。


普段のミックスに加えてすること

1、音質を揃える

2、リズムと音の長さを完璧に揃える

3、しゃくりを揃える


特に「1、音質を揃えること」に関しては、合唱のミックスをお受けする前に必ず依頼者に説明をしています。


1、音質を揃える

合唱のミックスの依頼を受けると、各歌い手さんの音質がバラバラの状態で音源をいただくことが多いです。使っているマイクや録音環境が違うから仕方ないことなのですが…

悪い音質を良いものにすることは不可能です。なので、音質を揃える場合一番音質が悪い人を基準に音質を揃えなくてはいけません。合唱のミックスを受ける際に私は必ず「一人でも音質が悪いと、全体の出来が一気に悪くなってしまいますのでご注意ください。」と説明し、ご了承のうえで引き受けています。


2、リズムと音の長さを完璧に揃える

合唱はちょっとしたリズムのずれが非常に目立ちます。ソロの場合と違って、複数の子音が発せられるからです。例えば「愛してる」という歌詞で、子音がずれていると「あいししててる」みたいに聞こえてしまいます。ソロの場合は完璧にリズムがあると機械的な印象を受けるので、ほんの少しくらいずれていた方がいい感じなのですが…合唱は完璧にリズムを揃えましょう。

音の長さ、つまりロングトーンでのばす長さを揃えます。一体感を生むためです。しかし、大きく補正するとビブラートが不自然になってしまうのが難点です… 合唱を録音する際は、あらかじめロングトーンを何拍のばすのか決めておいた方が、きれいなミックスが出来ます。


3、しゃくりを揃える

しゃくりあげを統一しないと合唱の場合不協和音になってしまいます。普段意識せず、気分のままにしゃくりあげをしている人は、ソロでしたら魅力的な歌声なのですが、合唱ですと不協和音を生み出す邪魔な歌声になってしまいます。そのため、私が合唱のミックスをする際はしゃくりあげをピッチ補正でなかったことにしてしまうことが多々あります。逆にほとんどの人がしゃくりあげをしているのに一人だけしていないときは、その人の音量を一瞬下げて目立たないようにすることもあります。

ぜひとも合唱の際はしゃくりあげをするかしないか、あらかじめ決めておいてから収録していただくとミックスで歌声の魅力を引き出しやすくなります。


合唱のミックスはリズムや音の長さ、しゃくりを聴き分けて揃えることが重要です。ソロのミックスでは大歓迎のしゃくりが、合唱では不協和音になるなど勝手が違うので慣れるまでは合唱は大変だと思います。まずは2人のデュエットから始めてみるといいかもしれません。

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